日記

映画「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」を鑑賞して来ました。ファンタビ2の感想

私にとっては、前作から待ちに待ったファンタビ2の映画なので、早速鑑賞に行って来ました!

今回も「感想」ではありますが、語るに当たっては多少ネタバレをする可能性があります。

ハリーポッター同様、映像美が素晴らしい作品なので、文字で読んでもあまり強く「ネタバレだ!」と感じることは少ないかもしれませんが、ネタバレが苦手な方は鑑賞後にお読み下さい。

前作の「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」を先に見た方が良い?

シリーズの続編なので、まずはここをはっきりさせておきます。

絶対に見て下さい。

まずは、前作の最後にアメリカ魔法省に逮捕された人の脱走シーンから開始します。

一番最初のシーンから完全に続編で、前作を普通に見ていて、それなりに好きなのですが、冒頭から話の展開のスピードが早過ぎてついていくのがやっとでした。

前作を見た方も、出来れば復習を兼ねて、映画を見に行く前日に見た方が良いかもしれません…

また、前作に登場こそせずとも名前が出て来たキャラクターを把握していないと、最初の方でストーリーに置いて行かれる可能性があります。

途中から何とかストーリーに追いつくことは出来ると思いますが、それくらい「前作からの続編だよ!」という色が濃い作品です。

「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」の感想

魔法動物が前作ほどたくさん出て来る印象はない

主人公が「魔法動物の研究をしている」という立場上、タイトルは「ファンタスティックビースト」になるのでしょうが、前作ほど魔法動物を前面に出している印象はありません。

実際のところ、たくさんの魔法動物は出て来ます。

前作の光るものが大好きな「二フラー」は特に大活躍。

また、たくさんの魔法動物を飼っている、主人公のニュートのロンドンのアパートも出て来ます。

ニュートの持っているトランクと同じように、地下に向かって魔法で拡張されていて、中には水中で生きる、人間が騎乗出来るような大きさの魔法動物も飼っています。

今作初登場の魔法動物もたくさんいますが、あまり活躍はせず、ニュートが家で世話をしていたり、登場するサーカスで飼われている…といった感じですね。

シリーズが続いていくので、今後活躍の機会もたくさんあると思うのですが、前作に比べると魔法動物のシーンは少なめかな…という感じでした。

私はニュートのアパートに階段が張り巡らされていて、色々な魔法動物を飼っている中を走り回るシーンを見た時、大きなハムスターケージのような印象を受けました。

パンフレットにも書いていましたが、この撮影シーンも色々と手間暇がかかっているようで、Blu-rayが発売されたら、じっくり見たいですね。

とはいえ、今作のメインともいえる「ズーウ」に関しては、非常にカッコ良く、そして可愛いです。

二フラーとズーウのシーンを見ていると、家の猫を思い出して、撫でたくなりました。

ストーリーは早くもシリアス分岐点

今作は、特に「愛」と「別離」が強く描かれた脚本でした。

過去と現在に数多く存在する「愛」と「別離」が、色々な局面でキャラクター達に選択をさせていく、シリアス一直線の展開です。

シリーズを通しての敵となるであろう「グリンデルバルド」は、力押しの人物ではなく、弁舌を駆使したり、外堀をじっくり埋める手法をとるタイプの闇の魔法使いです。

本心を隠しながら、集会を開いて多くの魔法使いの前で演説をしたり、味方に引き入れたい人間には自分から自分の下に来るように仕向けたりと、手法がダークな大人そのもので、ハリーポッター後半から出て来た、魔法界の政治闘争のような色が早くも出始めていますね。

コメディタッチで逃げた魔法動物を探しつつ、事件を解決していた前作とは大違いです…

人間の世界でも、第一次世界大戦と、第二次世界大戦の間の激動の時代・年代の舞台設定であり、描かれる思想のぶつかり合いなども、本当に大人向けの作品だと思いますね。

登場人物が多かったことと、展開が早いので「あれ?」と思うことも少々ありましたが、中盤あたりからストーリーのスピードが少し緩めになったので、しっかり展開についていくことが出来ました。

とはいえ、複数の登場人物を描くためか、シーンのカットが多めで目まぐるしい展開であることは否めません。

「もうちょっとこのシーンを深く見たかった!」と思う部分がたくさんありました。

キャストの濃さ、演技の濃さが重厚過ぎる

もはや、ジョニー・デップとジュード・ロウが主人公なのでは…?と思うレベルのシーンの多さ、演技の重厚さがすごいです。

この2人の役どころには、かなり深い関係と因縁があるようで、直接会って会話するシーンもないのに、それがすごく分かる演技と脚本でした。

もちろんストーリーの視点は主人公のニュート視点で進んでいくのですが、前述の通り、要所要所でカットが切り替わり、各登場人物のシーンが複合的に描かれています。

その中でも、この2人の演じるシーンだけは、静かなシーンでも迫力があり、絵面が強いなあ…と感じました。

あとは、ニコラス・フラメルの登場シーンです。

600歳の老人を演じるため、メイクには4時間かけたとパンフレットには書かれてあったのですが、歩き方や動き方の「本当に600歳なのでは…?」と思える演技が素晴らしかったです。

ハリー・ポッターシリーズを見ていると楽しめる部分が多い

ハリー・ポッターシリーズを見ていると、「これ見たことある!」「何かどっかで聞いたことあるその名前!」ということが多かったですね。

逆に全然見ていないと、「今後の展開どうなるの!?」という気持ちが半減してしまうかもしれません。

最初に出て来た馬車曳いてる馬みたいなやつ、死を見た人しか見えないやつよね、とか。

ニコラス・フラメルが棚を開けた時に、全然言及されないんですげど、超無造作に赤い石が置いてあって、「それ、ハリポタ1作目の賢者の石とかいうやつじゃない!?」とか。

今回のメインキャラクターの「ナギニ」って、しかも蛇って、すごく聞いたことある!数多の先生ファンを泣かせたよね!とか。

あと、ジョニー・デップの使ってる杖、それ何かハリポタの最後の方でワーワーなってたやつー!とか。

ハリー・ポッターシリーズをしっかり見ていた場合、こういったことが非常に多いです。

一瞬しか出ていない、もしくは役名しか出ていないキャラクターも覚えていた場合、

「今作のキャラクター達が、どういう道を辿ってその結末(ハリポタ時代)に行き着いたのか?」

という視点で見ると、俄然、この「ファンタスティックビースト」をシリーズとして追っていくのが楽しみになりますよ。

まとめ

今作は、リアルな時代背景と、魔法界の時代背景がリンクしているかのような、大人向けのファンタジーでした。

映像美は素晴らしいですし、ハリポタシリーズを見ていなくても、前作を見ていれば追いつけますので、ファンタジーが好きな方は是非見に行ってみて下さい。

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。