日記

映画「IT/イット”それ”が見えたら終わり」を鑑賞した感想(ネタバレあり)

今回、あの名高いホラー映画「IT」の2017年版を鑑賞しましたので、感想を書きたいと思います。

因みに、この映画はガッチガチのホラー映画ですが、私の感想はマジで怖くないと思いますので、何か「恐怖に怯えた!!」みたいな話が読みたい方には物足りないと思います。

因みに、ネタバレありです。

「IT/”それ”が見えたら終わり」のあらすじ

簡単にいえば、

「この街は27年ごとに、子どもが大量に消えたり死んだりする事件が起こってるけど、だいたいはピエロのせいで、今回は子どもをさらっていってたら狙いをつけた子どもが徒党を組んでピエロをボコりに来て、何かうまいこと退治出来ました」

という感じですね、身も蓋もない概要ですが。

ピエロの「ペニーワイズ」は人が恐怖するものを見せるのですが、その現象に関しては大人には見えないのか、はたまた恐怖を抱えていない人間には見えない、という感じです。

主人公の弟は1年前にペニーワイズにさらわれていて、他にも行方不明になった子ども達がたくさんいます。

主人公は弟が「死んだ」のではなく「行方不明」と頑なに信じていて、また、仲間達は親や家庭環境に問題を抱えていて、そこをペニーワイズにつけこまれていきます。

「IT/”それ”が見えたら終わり」の感想

突然怖いものがわぁっ!!と出てくるアメリカンホラー映画としての完成度はめちゃくちゃ高いです。

元々スティーヴン・キングの小説は、理不尽な恐怖を描いたものが多く、映像に関しては「えっ、オチは!?」となることもあるのですが、今回の2017年版は脚本がとても分かりやすく、突然ゾンビっぽいのが出て来たり、ピエロが突然野生じみた顔になって噛みついて来たり、そりゃもう完全にアメリカホラーです。

心臓の弱い人は見ない方が良いレベルです。

ただ、毎年ユニバで映像ではなく至近距離でそういうゾンビとかを見慣れている私は、あまり恐怖を感じなかったんですよね…

見たタイミングも、つい2日前にユニバへ行ったところでしたし…

最初に主人公の弟が排水溝の中に連れ込まれるシーンは、予告でめちゃくちゃ有名になりましたが、公開時期にTwitterにたくさん流れて来ていたパロディの影響で、もはや笑うことしか出来ませんでした…おのれ…

実際、そのシーンは恐怖を煽る演出よりはグロ寄りのホラーの感じでしたし、映画全体としてグロっぽい演出の方が多かったですね。

日本のホラーは極力そういうのがなく、雰囲気で恐怖を演出するので、やはりアメリカっぽいなあ…と思いました。

主人公の仲間や、作中で次々仲間になる子たちは、皆いじめっ子に目をつけられて酷い目に遭っているのですが、そのいじめの中心であるいじめっ子が、もはやそれが義務であるかのようにかなりの数の子をいじめていて、「もっと他に楽しいことあるやろ…」という、ちょっとリアル感に欠けているように感じました。

旧作であれば娯楽の少ない時代であった部分もあるでしょうが、この現代でリメイクするにあたっては年代を表記していても「う、ううん…」と思ってしまう部分です。

このいじめっ子も最終的には主人公+仲間達に反撃され、親に怒られ、凹んでいるところをピエロの餌食になるのですが、ピエロ、割と子どもや思春期の「心の弱さ」みたいなものにつけこむ感じなんですね。

中盤になって、主人公と仲間達の人数が増えていじめっ子に反撃に出るシーンを見た時に、やっぱり弱い相手でもある程度徒党を組んだら反撃して来るよね…という冷静な感想を抱きました。

ここが最終決戦の心理的伏線なのかな?とも思います。

最終決戦では、ヒロインの子がさらわれてしまい、皆で助けに行きます。

全員にピエロの恐怖が刷り込まれているため、仲間割れのような出来事もあるのですが、「心を1つにして、皆で行けば勝てる!」という感じになっちゃうんですけど。

いや、勝てないと思うんだよなあ…

ピエロは確かに、子どもが1人のところを狙うんですよね。

でも、ちょっと前に皆で行っても分断されて襲われてたんですよ。

ピエロ賢いやん。

道中でもやっぱり分断作戦に出るんですが、子ども達が恐怖に屈しないので、ヒロインも助かり、行方不明=死というホラーなのに、仲間内で犠牲は出ません。

最終、ピエロは主人公を人質にし、「お前らが去ればこいつだけで済む。俺は眠りにつく」と言うのですが、仲間達は屈せず、主人公を助けます。

問題はその後ですよ。

いやもう、そのへんに落ちてた棒とかで、全員よってたかってピエロと大乱闘です。

おっと、これは私、どこかで見たことがあるぞ。

モンハンだ。

もう絵面がまさかの、ピエロ狩りのレイドバトルですよ。

(※レイド…オンラインゲームでめっちゃ強い敵に大人数で挑むやつ)

何かピエロめっちゃ頑張ってるんですけど、ここに至っては何故か特殊能力も使わず、超肉弾戦です。

そして多勢に無勢で子どもにボッコボコにされています。

ホラー映画のオチが肉弾戦のレイドバトルで良いのかなあ…

その後、ピエロのペニーワイズは消え、倒したかに見えますが、子ども達は27年後にまたピエロが出たら、大人になって街に戻って来ようぜ、という誓いを立てて、物語は終わります。

パート2は2019年だそうです。

もう大人になったら戻って来るの確定です…。

まとめ

ところどころの描写は怖いのですが、ピエロもいまいち不気味さに欠ける感じでして、脚本も分かりやすいけど、「うーん、…で?」という感は否めない感じでした。

ゾワッとしたいのではなく、大人数でわーわーきゃーきゃー言いながら見たいホラー映画かな?と思います。

しかし「狙われるのが子ども」という点では、お子さんに見せるとリアルな恐怖があると思いますので、決して「ファミリー向けホラー」とは言えません。

Amazonのレビューでは評価がすごく分かれていますが、「ホラーにどういった種類の恐怖を求めるのか?」という個人差のような気がします。

視聴後もゾクゾクしたいなら、邦画のホラーの方が断然怖いですしね。

気になったら視聴してみて下さいね。

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。