前回の改造から少し間が空きましたが、改造が仕上げまで出来ました!
改造講座の最初はこちらです。参考までにどうぞ。
ねんどろいど改造の造形の仕上げをする
前回までで一通りの造形は済んだ…と思われた方。
まだです。
とはいえ、クオリティにこだわりたい方向けではありますし、どんなにやっても自身の技術がないと理想通りにはいきません。
あくまで、私がこういうやり方をしているだけなので、他の方の改造方法や造形方法を見て、ご自身で良い方法を見つけるのが良いと思います。
パーツを洗う(ヴァセリンやパテ粉を落とす)
まずは、剥離剤や保護剤として使用していたヴァセリンやリップクリーム、パテの削った粉などを落とします。
注意点としては、必ずパテなどが完全に固まってから行うということです。
これを心がけないと、せっかくの造形が変形したり、爪痕などの細かい傷がついてしまいます。
せっけんやハンドソープを十分に泡立て、パーツを泡で包んで、洗面器やバケツ、洗面所に水を貯めて、優しく洗い流します。
その後、柔らかい布で水気を切ってから、よく乾かしましょう。
溶きパテで隙間を埋める
次に、パーツにある大きめの穴やパテのヒビなどがあれば、溶きパテで埋めていきます。
小さいものであればこの後、サーフェイサーをスプレーすることで、ほぼ跡形もなく埋まるのですが、特に凹みが大きかったり、スプレーがしにくい部分(側面やパーツの入り組んだ細かい部分)には処理をしておいた方が良いです。
筆でちょいちょいっと瓶から取って、穴に直接塗り込みましょう。
私は「全体的に凸凹を無くしたいなー」という気持ちから、全体に溶きパテを塗布しました。
因みにこれをやるとかなり大変なので、あまり真似しない方が良いです。
なお、溶きパテは溶いてありますが、固まるとパテになります。
使った後の筆を放置すると二度と使えなくなりますので、ミスターカラーうすめ液などで洗いましょう。
除光液などでも代用出来ますが、使い勝手は悪いです。
部屋が有機溶剤臭ですごいことになりますので、換気を必ず行って下さい。
因みに私は半分はベランダで凍えながら作業してました。
そういうのが嫌な方は、気温が高い季節に改造を行って下さいね。
溶きパテを削って平らにする
全体に溶きパテを塗ると、大変なのがこの部分です。
これまで、「盛り削りを繰り返すのが改造」と散々書いてきましたが、もちろん溶きパテを盛れば削りの作業が発生します。
(私の場合は全体に溶きパテを塗ったので、全体を削る必要があります…。)
基本は、溶きパテで埋めた穴の周りにパテが広がっているので、それで段差が出来ているところを滑らかにする作業です。
この後の工程から、サーフェイサー、塗装カラー、つや消しスプレー(コーティング)、と溶剤を重ねていきますので、ここでしっかり表面を削っておかないと、重なった溶剤が厚くなり過ぎてヒビ割れが出来ることもあります。
段差が大きければ荒目のやすりを使用しても良いですが、出来れば細目のやすりで根気よく平らにするのがおすすめです。
その後、サーフェイサーをスプレーするために、パーツ全体に軽くやすりをかけましょう。
サーフェイサーをスプレーする
改造をしていると、「やっとここまできた…!」といつも思うのですが。
このサーフェイサースプレーは、全体にパテの膜をスプレーするような作業となります。
素体のままでは剥がれやすいので、前述のやすり作業で「パーツ全体にもやすりをかけておく」という工程が必要になります。
私のようにパーツ全体に溶きパテを塗ってからやすりをかけると、工程がめちゃくちゃ増えるのですごく面倒なのですが、このサーフェイサーの作業がちょっと楽になります。
すいません、一度スプレーした後の写真しかなかったですorz
私は最初の1回目のスプレーは、いらない紙の上に普通に置いてやりました。
何故なら、スプレーした後にまた削るからです。
ただし、スプレーするとパーツが下の紙にくっついてしまうので、本当は最初からこういう塗装用の台を作った方が良いです。
私は
・ねんどろいどフェイスメーカーを送って来た箱
・100均(ダイソー)のクリップが2つついているやつ(プラのもの)
・100均の小さなダブルクリップ
を使って、上記の塗装台を作成しましたが、これらは後から再利用も出来ませんので、わりばしなどで工夫して作ってもOKですし、ペインティングクリップというものも売っています。
こういったものもありますね。
コツとしては、「パーツが宙に浮いて、上下左右どこからでもスプレーが出来る」という部分を意識して作成して下さい。
スプレーは、必ず屋外で行いましょう。
どうしても屋内で行う場合、塗装ブースというものもありますが、そこそこ高額です。(私は持っていません。)
スプレーではなくエアブラシでの塗装など、本格的に造形をしたい方は、購入を検討しても良いと思います。
スプレーする時のコツとしては、「一気にいかない」です。
私はスプレーがかなり苦手なので、あまりアドバイスのようなものは書けないのですが、スプレーは一箇所に一気にスプレーすると、その部分の厚みが出過ぎて、パーツ表面にヒビ割れが出来てしまうことがあります。
一箇所0.5秒くらいで押すのを止めて、場所をずらして少しずつスプレーしていきましょう。
また、あまりスプレーの量が多いと、液ダレが出来てしまい、下の方で変な膨らみや気泡になって固まってしまいます。
時間はかかりますが、乾いて固まるのを待って繰り返しスプレーする方が安全ではあります。
サーフェイサーを削る
もちろん削ります(笑)
このあたりはクオリティの問題になってくるのですが、サーフェイサーをスプレーすると、そこまであった元の素体の色、削った部分の色などが全部消えて1色になりますので、造形の穴や凹凸が浮き彫りになって来ます。
代わりに細かい凹凸は消えますので、やすり後などが目立たなくなります。
スプレーに失敗すると、パーツの端などに「気泡」という、泡が固まってしまったものが出来ていると思いますので、それもやすりをかけて潰します。
ここからは、自分がどこまでのものを求めているかによりますが、私はこの一連の仕上げ作業を2回行っています。
もちろん、行程は少しずつ減って来ますが、納得いくまで造形したい方は、ここで綺麗に仕上がるまで頑張る必要があります。
ねんどろいどの塗装と仕上げをする
カラー塗料をスプレーする
基本的にはサーフェイサーをスプレーする時と同じなのですが、塗装用の台にパーツを固定して、離して少しずつスプレーしていきます。
乾いていないうちは、下のサーフェイサーの色が透けて見える感じですが、乾くと少し色が濃くなります。
あまり焦ってどんどんスプレーすると、下地のサーフェイサーが溶け出して来るので、一度スプレーして乾くまで待ち、スプレーする、という風に時間をかけて繰り返しスプレーしていった方が安全です。
サーフェーサー同様、量が多くなると液ダレ・気泡が起きます。
塗装の液ダレや気泡は結構凹みますし、リカバリーもちょっと大変なので、時間をかけてやっていきましょう。
塗装に失敗した時のリカバリー方法
ゆっくりやった方が良いと頭では分かっていても失敗する、それが人間です、というか私です。
見事な気泡だわ。
というわけで、これをリカバリします。
まずは気泡部分に細目のやすりをかけて、気泡を潰して平らにします。
この時に注意することは、「他の部分を削らないようにしながら、気泡だけを潰すこと」です。
その後、筆塗りでカバーします。
スプレーのカラーをパレットに出します。
そのまま塗っていく感じなのですが、コツとしては「塗る」のではなく「乗せる」という感じでやって下さい。
紙に色を塗るのとは違い筆を動かして塗ると、塗料に粘度があり筆跡がクッキリ残ってしまいますので、出来るだけたっぷり筆に色を含ませて、気泡の上に「ペタッ」と1回で色を置く感じです。
この時に、色が乗っていない・薄い部分もまとめてリカバリーしておくのがおすすめです。
塗ってから乾くと、こんな感じで塗り跡の段差と色の差違が出ますので、最終的にもう1回カラーを上からスプレーします。
気泡が出ないように全体的にさっとスプレーするか、筆塗りした部分を狙う感じでスプレーしましょう。
完全に乾いてから、仕上げ剤をスプレーする
カラーだけでも良いのですが、私はねんどろいどのさらっとした質感が好きなので、つや消しスプレーをしています。
このスプレーは透明なので、あまり気を遣うことも少ないのですが、最後の仕上げなので、失敗はしたくないですよね。
・風のない晴れた日に行うこと
・絶対に塗料が乾いていない状態で行わないこと
・スプレーを大量にし過ぎないこと。塗料やサーフェイサーが溶けます。
特に、コーティング剤ということと、透明なのでスプレーを大量にかけてしまいがちなのですが、同じ有機溶剤なので、塗料もサーフェイサーも溶け出します。
注意して下さい。
塗装用の台を使用し、他のスプレーと同じように注意してスプレー作業をしましょう。
私はスプレーが古くてちゃんと霧状になってなかった部分もあり、細かい三つ編みパーツにスプレーがかかり過ぎたようで、失敗しました(笑)
その他の仕上げ
途中で気付いてはいたのですが、造形段階で作成した三つ編みをはめる穴がサーフェイサーと塗料で完全に埋まってしまったので、再度開けます。
ピンバイスで慎重に穴を開けます…
(これ失敗したら泣く…)
無事に入りました。
あとは蟹の髪飾りをアロンアルファで取り付けます。
まとめ:ねんどろ改造はるかにちゃん、完成!
長い道のりではありましたが、ついにブログのイメージキャラ、はるかにちゃんが完成しました!
ドヤアアアア!!
ちょっと写真を何度も撮り直したのですが、こう、可愛さを上手く表現出来ない…
うう…精進します。
着ている服は急遽作ったものです。作り方の記事はこちら。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。